【しごとリベンジ】 第3話「仕事のできない人」【うつ病に封印された力を解放せよ】

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はじめに

今回の連載は、うつ病発症から仕事をするまでが「うつ病発症物語」、仕事に就いて以前との違いや過酷な労働に戸惑い危機を迎えた「おしごと再起動」を経てのサードステージになります。

前回は就業後1か月経過した時の気持ちを綴りました。

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それからさらに1か月が経過した時点でピンチが訪れました。

今回はそのピンチについてのお話です。

一緒に仕事をするということ

今回の仕事は上司1人、その下に2人の3人チームです。

ところが一緒に仕事をする人(以下同僚)がなかなか掴みにくい方でした。

人間性や雑学の記憶力などは非常に高いのですが、仕事でそれがまったく活かされておらず、判断もタイミングやその場では合っていないものが多く、同じ失敗を繰り返すタイプ。

仕事自体の速度もノロノロでスケジュールを基本的に守ることができず、まともな成果物を出せないような人でした。

仕事を任せても、たいがい時間内に終わらせることはできず、しかも作ってほしいポイントや注意点を守らずに独自の判断で構築されたものが出てくる始末。

「これは・・・手ごわいな」

自分の仕事は順調でしたが、それが破られることになったのは・・・その人が担当しているスケジュールのボトルネックになりうる仕事が締切ギリギリになってもちっとも出来上がる気配のない状態になった時です。

完全にこの仕事がとん挫すると自分の仕事に影響が出るため、自分が手伝うことを申し出ました。

途中までの過程の成果物を見ると、あまりにもひどい状況・・・(これは終わらないな)

ほとんど作り直しをすることを即断して、残業可能時間まで集中してある程度の形まで作りあげました。

優秀な人たちが多い職場が多かったためか、いわゆる仕事ができない人と一緒にひとつのプロジェクトに参加するというのは、こういうリスクがあることを久々に痛感したのでした。

パンクする前に

あまりにも不甲斐ない同僚の仕事ぶりに辟易としながらも、容赦ない締め切りラッシュに結局ほぼ全部自分が作り上げる流れになってしまいました。

本来の担当分の他にもやることが増えた状況はさすがにオーバーワーク。

その横でノロノロと的外れな仕事を続ける人にはさすがに怒りの感情がついつい湧いてしまうほどに、メンタルもすごい勢いで落ち始めて体調も急激に悪化していき、あの闇から手が出てくるような危機感を覚えました。

「これはまずい・・・このままだと自分がパンクする!しかも冷静に考えて、そうなればこのプロジェクトも崩壊する」

この仕事を紹介してくれたエージェントに相談し、現状を伝えて何かいい手はないか、サポート依頼を出しました。

今までの自分は我慢していたところですが、うつ病で動けなくなった経験があるからこそ、再発を恐れるからこその行動をとることができました。

即座に上司にエージェントから話が行ったようです。

上司も同僚の仕事のできなさぶりには困っていたようで、自分がつぶれるとプロジェクト継続も危ぶまれることはわかっていたようで、自分への負荷をこれ以上増やさないように努力する約束を取り付けたようです。その後日からは上司が早い段階で同僚にサポートを入れるようにして、自分は仕事に集中することができるようになりました。

その同僚は最後まで大きなルールも守れず、締め切りもほとんど守れず・・・

ただそれが自分の能力を覚醒する一端になるとはその時点では思っていませんでした。

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