【書評】シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感【読書】

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中野信子さんの「シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感」を読みました。今回読了したのでレビューをします。

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なぜこの本を選んだのか?

ネットや政治などで他人を下にして叩こうとする人が多いように見受け、またうつ病発症の原因となった人たちから受ける印象にあったタイトルだったため。またシャーデンフロイデという言葉をネットの書き込みや動画などで知って興味を持ったからです。

シャーデンフロイデって何?

他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感のこと。いわゆる”メシウマ”のことです。

この本のお気に入り!

脳内物質の「オキシトシン」の分泌の仕組みが大きく作用することやネットで話題になった出来事(「バカッター」「毒親」「不謹慎警察」など)やネットスラングなどをふんだんに使っており、知っていた事項についての解説があること。「妬み」と「嫉妬」などを分類している点。ネットでの匿名によるバッシングや嫌がらせ、炎上などが起こる一種の攻撃性が上がる仕組みなどを知らない人にはわかりやすい。内容は薄く広くという感じで、読みやすさはかなり高いです。自分の立ち位置を人を下げることで相対的にその人よりも上になる(本人はちっとも上に上がらない)という生き方はしたくないなと思えるヒントはちゃんとあるので、そういう点では〇!

この本の気になるところ

全体的に根拠が薄いので、説得力に欠けるのはいただけませんでした。せめて文献や独自の研究成果などを出してくれれば良かったのですが、これではただの噂など会話を聞いただけに近い感じです。またシャーデンフロイデ自体の説明は前半でほぼ終わってしまって、それ以外は水増し的にネタを投下しているので、本の主題はボケまくっているんです。結局著者が言いたいこと言っただけ感が強く残りました。

総合評価

★★☆

全体的に物足りない内容でした。結局オキシトシンのところが一番面白かったのですが、それは本当に前半で終わってしまったので・・・数日後には何も残らないレベル。浅すぎるので、まったくこのあたりの本を読んでいない方にはいいかもしれません。少しでも調べたことがあるならば、評価はこのあたりかと。


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